根管治療の成功率は診療形態で変わる? その方法や成功率とは

根管治療の成功率は診療形態で変わる? その方法や成功率とは

    根管治療は虫歯などの治療に用いられる一般的な治療法です。しかし同時に、非常に難易度の高い治療法としても知られています。 ここでは、根管治療がどのようなものかについて紹介し、診療形態によって治療法がどのように異なってくるのか解説します。

       

根管治療とはどのような治療なのか

「根管」とは「歯の根っこ」です。すなわち根管治療は「歯の根っこ」治療し、それをきれいな状態に保つことを言います。 根管治療における処置の仕方は、大きく2通りに分けられます。 【抜髄(ばつずい)治療】 虫歯が根管の中にある神経に達している場合、感染がそれ以上広がらないようにするため神経を取り除く必要があります。 虫歯菌に犯された神経(歯髄)を除去する作業が、抜髄治療です。 【感染根管治療】 根尖(こんせん…根管の先端のこと)に病巣ができている場合は、根管から膿を取り除き、洗浄・消毒を行います。 その作業が、感染根管治療です。 上記の治療が行われたのちに、薬などを詰めることによって菌の侵入を防ぎ、歯をきれいな状態で保存します。 これらの治療を総称して、根管治療と呼ぶのです。

根管治療には、「健康保険内診療」と「自由診療」がある

そんな根管治療には、健康保険内診療と自由診療、2つの診療形態があります。 ひとつは健康保険内診療です。保険が適用されるので費用はかかりませんが、そうなると使用できる器具や方法などに限りがあります。 逆に自由診療では、費用がかかるものの、その分使用できる器具材料の制限がないため、短期間の通院そして成功率が上がります。 例えば、自由診療であれば、マイクロスコープを使用して治療できます。根管は歯の根っこにあたる部分なので、肉眼で確認しながらの作業ができません。しかしマイクロスコープがあれば、目視できない部分を確認しつつ治療ができるようになります。保険内診療では、高額なマイクロスコープが使えないため、成功率において劣ってしまいます。 以下に、項目ごとに健康保険内診療と自由診療の違いを記載しておくので、参考にしてください。 【費用】 健康保険内診療:(3割負担)数千円 自由診療:(抜髄治療)65,000円~ (感染根管/再治療)100,000円~ 【治療時の視野】 健康保険内診療:目視での作業になるため狭く、治療が難しくなる 自由診療:マイクロスコープを使用するため、患部を拡大して見ることができる 【無菌状態で行えるか】 健康保険内診療:無菌・防湿状態を保つことは難しい 自由診療:常に無菌・防湿状態で行える 【治療の回数】 健康保険内診療:歯の状態などによっては長期の通院が必要になる場合がある 自由診療:だいたい2,3回

根管治療の弱点とは

自由診療で根管治療を行った場合、抜髄で90パーセント、感染根管で80パーセント前後の成功率であると言われています。もちろん健康保険内診療であれば成功率はもっと低いものになるでしょう。 また、一度治療が完了しても再発するケースも多く、そのことを考えると成功率は30~50パーセント程度になると言えます。 根管治療は成功率の幅が広い治療法なのです。その理由としては根管の形状に個人差があり、構造も複雑であるということが挙げられるでしょう。 また、根管治療は再治療をする度に成功率が下がります。というのは、抜髄した歯は「失活歯」と呼ばれ、いわば「枯れ木」と同じです。栄養を供給する役割の神経がないためです。失活歯を治療のたびに歯を削れば、歯質が薄くなり弱くなってしまうからです。

根管治療の成功率は診療形態で変わる? その方法や成功率とは

健康保険内診療、自由診療と診療の形態によっても異なりますが、根管治療は難易度が高い治療法です。根管治療を受けようと検討中の方はまず担当医に相談し、歯の状況を確認するようにしましょう。